販売管理と会計管理の違い
販売管理と会計管理の違いについてご説明いたします。
この本当の違いは、一般的に知られていることとは少し異なるかもしれません。
何をもって「販売管理」と言えるのか?
まず、「何をもって販売管理と言えるのか?」ということから考える必要があります。この定義は、会社によって異なります。例えば、「請求書を発行して、その結果の合計金額が集計できたら良い」という会社もあれば、「入金した結果で売掛残高を集計したり把握したりしたい」という会社もあります。会計管理では、売上高の合計が月次で出すことがアウトプットです。この会計管理は、税金として支払うための計算の元となりますから、ルールややり方が定められているようなものです。それに対して販売管理は、会社のトップマネジメントが「何を求めているのか?」によって異なるわけです。販売管理は請求書や入金した結果に基づいて集計できるものが基本ですから、案件毎やカテゴリ毎といった売上の集計ができるものです。
販売管理に含まれる見積もり管理について
見積もりをするタイミングは、まだ販売されていない状態、つまり販売前のことです。販売管理は、販売した後の管理のことです。そのようなことから、販売管理システムに見積もり管理が含まれていたとしても、実のところ販売管理システムからするとおまけのようなものです。見積もり管理は、本来は営業支援システムが担当する内容です。そのようなことから、販売管理システムを導入された企業様の中で、少なからずの企業様が見積もり管理を利用されません。業務全体の流れからすると、「提案・見積もり ⇒ 販売・納品・請求・入金消込・支払い ⇒ 会計・給与」という流れになります。提案から見積もりの管理についてはSFA、見積もりから入金消し込みまでが販売管理システム、入金後は会計管理システムが担当します。
販売管理システムのパッケージ化が難しい理由
入金後の会計管理は、たくさんのパッケージソフトが存在します。代表的なものとしては、弥生会計や勘定奉行が有名です。それに対してSFAや販売管理システムは、パッケージシステムが極めてすくないです。その理由は、給与や会計はルールが決まっていますが、営業支援や販売管理はルールが明確に決まっていないからです。販売管理システムの導入は、一般的には自社で行っている業務内容に沿ったものを導入します。その内容は、業種やお客様の種類、会社特有のルール、事業規模などによって異なります。SFAや販売管理システムが、それらの内容に対応しパッケージにするとなると、パラメータや分岐点が多すぎるので、大規模なソフトになりかねません。また、自社にピッタリと合う販売管理システムを導入したとしても、業務内容が変化するため、それをそのままずっと使い続けることはありません。会社の変化と共に、SFAや販売管理システムを変化させていく必要があります。さもないと、それらのシステムによって会社の変化ができない場合もあるからです。